幼稚園では秋になると毎年、柿が実ります。今年もきれいなオレンジ色の柿が実りました。
その柿に気づいた子どもたちがスコップを使って採ろうとしますが、何度挑戦しても採ることができません・・・
悩んだ子どもたちは、スコップより長い、虫取り網の存在を思い出したのです。
急いで保育室に行き、虫取り網を持ち、再度挑戦しますが、柿には届かない・・・
そこで少しヒントをあげました「何か台に乗ってみたら?」「背の高い友だちにお願いするのはどう?」
担任のヒントをもとに子どもたちは考えます。
「あのおもちゃに登ろうよ」「いいカゴ見つけた!」「机が大きいよ」「○○ちゃんが大きいよ」「○○くんがいいんじゃない」
自分が見てきたり、体験したりしたことを思い出し、試してみては別の方法を考え、試行錯誤の連続です。
午前中に始まった柿採りは、お食事を挟んで午後まで続きました。そして、ついに皆の知恵と努力の結果で・・・柿を採ることができました!!
「この柿どうする?」と聞くと、答えは1つ「食べたい!!」
小さく切った柿を皆で食べました「いただきます!」
「あまい♪」と大喜び・・・したのは一瞬だけ。
その後は「ざらざらする・・・」「変な味がする・・・」 子どもの表情が曇りました。
この柿、実は渋柿だったのです・・・
お店で売られている柿は甘柿なので、渋柿を食べることはありません。
こうして、実際に渋柿を食べることも貴重な体験のひとつですね。
渋柿を食べた子どもから「今度は干し柿を食べたい」とリクエスト。次に柿が採れた時には干し柿に挑戦したいと思います。
目的を達成するために、必死な表情だった子どもたちは満足感で笑顔に満ち溢れていました。
年中組学年主任 太田賢